10月29日 決算特別委員会

◆委員(井上ノエミ君) 

 昨年、議員に当選してから、墨田区役所の仕事を拝見して、とにかく区役所はイベントが多いと思いました。今年はスカイツリーができまして、多くのイベントがあり、私もこのようなイベントに参加して、とても楽しかったです。
 スカイツリーのオープニングイベントは、大変重要なイベントでした。しかし、墨田区役所はイベント主催者のように、毎月多くのイベントを抱えています。職員の皆さんも多くのイベントを実施するのに大変忙しい毎日だと思います。
 イベントにはどうしても区役所がやらなければならないものがあります。花火大会は墨田区の関わりなしにはできません。しかし、区民を対象とした一部の講演会や講習会などは区役所がやる必要はないと思います。民間にはいろいろな分野の専門家や団体がありますから、イベントは民間に任せたほうがよいと思います。
 また、区の職員が企画を考えるよりは、民間からプロポーザルを出してもらい、区民が選ぶほうがよいと思います。また、よいイベントでなければ、予算を節約するためにやらないほうがよいと思います。是非イベントのあり方について真剣に考えていただきたいと思います。
 それでは、質問に移ります。
 まず、55ページの女性センター費についてお伺いします。
 女性センターの役割は、女性の社会参加が遅れている日本では大変重要だと思います。しかし、この女性センターの運営コストは大変高いと思います。女性センターの予算約4,500万円のうち、約3,500万円が維持管理費と非常勤職員の報酬です。また区役所の職員が4名勤務しており、大変多くの経費がかかっています。女性センターの実際の運営費は幾らですか、お伺いします。
◎人権同和・男女共同参画課長(中村智世子君) 
 正規の職員の給与ですが約2,382万6,000円、非常勤職員4人の経費として約1,024万6,000円、それから維持管理費ですが約2,451万5,000円ほどですので、トータルいたしますと約5,858万7,000円ほどになります。
◆委員(井上ノエミ君) 
 大変行政コストが高い事業ですね。私は、予算特別委員会で環境ふれあい館について質問しました。ふれあい館はNPОに運営が委託されています。そして年間約1,300万円で運営されています。女性センターの活動は大変重要です。いろいろな団体に会場を貸し出しています。しかし、少しお金がかかり過ぎていると思います。
 ここでは、講演会やすずかけ大学を開講しています。この事業の参加者からは、それぞれフィートバックをしてもらっていますか、アンケートは書いてもらっていますか。その結果は、どのようなものでしょうか、本当にこれらのイベントが役立っているのか、お伺いします。
◎人権同和・男女共同参画課長(中村智世子君) 
 女性センターは環境ふれあい館と違い、年末年始、朝8時半から9時まで開けているということで、窓口ですとか、それから事業内容が異なっておりますので、同一の形での委託というのは困難かなと思っております。
 また、女性センターの事業は、区民のボランティアである運営委員と、それから協力員によって協働で進めております。各委員会からの意見ですとか情報交換も含めて、区民への権利啓発、これを主体として事業を行っておりますので、現時点で委託というのは考えておりません。
 また、講座ですとか講演会の参加者からのフィートバックだとかアンケートですけれども、すべての講座ですとか講演会でアンケートをとっております。また、職員も準備だけではなくて、同席してその場の雰囲気ですとか受講生の感じ方等も把握しているところです。アンケートによれば、受講生の評価は比較的高く、大体80%以上の方が満足という回答を得ております。
 それから個々の事業は運営委員や受講生である区民の方のご要望ですとか評価を反映すべく、職員が日々情報収集しながら、講師に個別交渉をしているというのが現状でございます。実際に講師に来ていただくということで、事業の実施までたどり着くにはかなりの手間暇が掛かっております。
 また、非常勤職員につきましては、区内の公共施設の貸出も重点的に行っておりますし、それから図書館オンラインシステムに女性センターはつながっておりますので、図書の貸出しですとか返却も併せて非常勤職員が対応しているところです。
◆委員(井上ノエミ君) 
 次に、すずかけ大学では人材育成をしています。このような人材を利用して女性センターを運営してもらうのはどうでしょうか。ローコストで女性センターを運営できる体制を考える必要があると思いますが、いかがでしょうか。
◎人権同和・男女共同参画課長(中村智世子君) 
 人材育成していることは確かでございまして、1年に1度、すずかけ広場という発表会ですとかイベントをやっておりますけれども、こちらでの講師はすずかけ大学の受講生だった方などがたくさんいらっしゃいます。
 また、子育てママを対象とした事業については、すずかけ大学の保育講座の受講生だった方が積極的にボランティアで参加していただくことがありますので、今後もすずかけ大学の受講生を活用していくことは積極的にやっていきたいと思います。
 また、今後ですけれども、経費節減に努めることはもちろんですけれども、先ほど言いましたように、受講生の人材登用も含めて、効果的で効率的な事業展開をしたいと思っております。
◆委員(井上ノエミ君) 
 次に、59ページの国際交流等推進費についてお伺いします。
 この予算は、非常に残念ですが、約66%しか執行されていません。予算を節約することは大事だと思います。しかし、国際交流は今墨田区にとって大事な分野ですから、是非良い事業を実施してもらいたいと思います。事業をできなかった理由についてお伺いします。
◎文化振興課長(渡辺一夫君) 
 事業は三つございますけれども、1国際化推進費につきましては、海外友好都市との交流を行う団体への助成がございますけれども、この申請が1団体しかなかったこと。
 また、2海外諸都市との交流推進経費につきましては、友好都市から訪問団が来たときに受け入れる経費を予算に計上させていただいておりますけれども、東日本大震災等の影響もあるのでしょうか、想定していたよりも訪問された方が少なかったということ。
 また、3国内都市との交流推進経費におきましても、例年小布施町との交流を春と秋に年2回行っておりますけれども、大震災の影響で春の訪問が中止になったということ等がございまして、23年度の執行率が低くなっています。
◆委員(井上ノエミ君) 
 次に、国際交流については、いろいろなイベントでも外国人の参加が大変少ないといつも思っています。
 まず、外国人とのネットワークをつくる必要があると思います。そうすれば、外国人の区政に対する関心も高くなり、区民との交流も進むと思います。例えば、NPОとメーリングリストをつくるのもよいと思います。NPОからプロポーザルを出してもらい、民間の知恵を使って国際交流活動を活性化していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
◎文化振興課長(渡辺一夫君) 
 委員ご指摘のとおり、国際交流、多文化共生を図るためにはイベントに多くの方に参加していただくことは非常に重要かと思っております。
 私ども、そういう視点からさまざまな事業を行っておりまして、区内にあるボランティア日本語教室との交流を図ったり、あるいは外国人のスピーチ大会を開いたりということで交流の機会を設けてございます。また、これらの事業は行政だけで進めるものではなくて、民間の方のお知恵をかりてやるということも有効だと思っています。
 墨田区国際化推進クラブという任意の団体がございまして、これはボランティアの個人と団体が集まった連携組織でございます。現在、墨田区では、その団体と一緒に事業を企画して実施しておりますので、NPО法人というご発言もございましたけれども、そういう民間団体とこれからも協力して事業を進めてまいりたいと考えてございます。
◆委員(井上ノエミ君) 
 次に、環境保全のイベントについてお伺いします。
 大変多くのイベントをやっています。クリーンキャンペーン、自然観察会、環境体験学習、トンボフェア、エコライフ講座、苗の配布、緑と花の講習会、見学会、森林体験事業、生ごみ減量講座、工作教室、大変多くのイベントですね。必要なイベントもあると思いますが、やらなくてもよいイベントもあると思います。
 また、多くの事業を実施することは職員の時間を多くとります。何をやるべきか、しっかりした基準が必要です。墨田区がイベント屋になっていると思います。ここでも参加者1人当たりのコストが大事だと思います。
 そこでお伺いしますが、63ページの環境体験学習、自然観察会、エコライフ講座の参加者1人当たりのコストは幾らでしょうか。参加者の人数と事業費もお伺いします。
◎環境保全課長(鈴木一郎君) 
 環境体験学習事業につきましては、学校や事業者の協力によりまして、経費は発生しておりません。なお、参加者数は1,062名でございます。
 また、自然観察会の経費は約45万円6,000円で、参加者数は延べ292名でございます。1人当たりにいたしますと約1,562円です。
 エコライフ講座の経費は約8万8,600円、参加者数は延べ381名ですので、1人当たりの経費は約233円でございます。
 これらの環境啓発事業でございますけれども、環境ボランティアや指導員の育成等、それぞれ目的がありまして、大変重要なものと判断をしております。ただ、環境はやはり啓発事業として継続的なものが多いのが実情でございますので、予算編成時等におきましては、各年度ごとに検証を行いまして、事業の必要性について十分確認をしております。
 また、事業の運用に当たりましては、より多くの方に参加いただけますよう工夫して、事業の効果を向上させてまいりたいと思っております。
○委員長(福田はるみ君) 
 以上でみんなの党の質疑を終了いたします。